■鈴木徳間が話す“どう生かすか”
「まずはしっかりと試合を振り返ることが重要。自分たちが準備してきたやり方やメンタル的な部分、ここまでの流れを踏まえ、結果を受け止めて、そこからどんなふうに改善していくかはチームとして足並みを揃えなきゃいけないところ。それはみんなで話し合うべきだと思います。『負けました』『悔しいです』って終わらせるんじゃなくて、これを、残りのリーグや来年にどうつなげていくかが大事かなと考えてます」
ボランチの主軸・鈴木徳真は冷静に先を見据えていたが、そういった積み重ねがあってこそ、チームとして成長できる。王者の座をさらった神戸も2019年天皇杯で初タイトルを獲得した時点では、山口蛍や酒井高徳といった一部のトップ選手に依存しがちな集団だったが、5年が経過した今は佐々木大樹、宮代大聖、山川哲史らが成長。幅広い戦力が揃うようになっている。
ガンバもそこは見習うべき点。隣のライバルのことは見たくもないかもしれないが、どんなことにも目を向け、貪欲に吸収する姿勢が重要だ。いずれにしても、この負けを絶対にムダにしてはいけない。まずはまだ可能性のあるACL出場権獲得に全力を尽くすこと。残り2試合も彼らにとっては貴重な成長の場に他ならない。
(取材・文/元川悦子)