■大宮とVENTUSの株式「100%取得」
ドイツでのクラブ買収に先立って、2006年には、アメリカMLSの「ニューヨーク/ニュージャージー・メトロスターズ」を買収、「ニューヨーク・レッドブルズ」と改称し、ここでもユニフォームカラーを変えた。
2007年にはブラジルで「レッドブル・ブラジル」を設立したがうまくいかず、2020年に「アトレチコ・ブラガンチーノ」を買収し、クラブ名を「レッドブル・ブラガンチーノ」に改称するとともに、ザルツブルクと同様、クラブエンブレムやユニフォームカラーを変更した。
現在、田中碧選手が在籍するイングランド・チャンピオンシップ(2部にあたる)の「リーズ・ユナイテッド」は、今季からユニフォームの胸にレッドブルのマークをつけているが、株式の取得割合が低いため、ユニフォーム・スポンサーにとどまっている。
そして今年8月、「大宮アルディージャ」とともにWEリーグの「大宮アルディージャVENTUS」の株式を、100%「レッドブル」が取得したことが発表された。報道によれば買収金額はわずか3億円。「純資産」から計算された額というが、大宮地域でのサポーター層の厚さや熱意などの「無形」の資産を計算に入れていないのは、どうしたことなのだろう。
ともあれ、新名称「RB大宮アルディージャ」の「RB」は、ライプツィヒの場合と同様、「芝生ボール競技」と説明されている。クラブカラーやエンブレム、マスコットの変更は10月末時点では発表されていないが、今後どうなるか―。