■「ここにきて何か変える必要はない」

 キャプテンに指名された今シーズン。北川は「自分はただ単にキャプテンマークを巻いているだけだと思っている」と、独自のキャプテンシーを語ってきた。
「自分をキャプテンだとは思っていないし、性格的にそういうキャラでもないし、キャプテンだからどうこうする、というのもまったくない。チームもここにきて何か変える必要はないと思うし、急にうまくなることもないだろうし、メンタルのところは左右されるとは思いますけど、1週間準備してきたことしかピッチの上では表現できない。それは今シーズンが始まってずっとやっていることです」
 昨シーズンは最終節で自動昇格できる2位を逃し、J1昇格プレーオフ決勝では昇格そのものも逃した。悔しさを感じていないわけがない。それでも気負わず、常に自然体を貫く。敵地に乗り込む27日の栃木SC戦へ。秋葉監督も信頼を寄せる、黙々と準備を進める北川の背中が、清水が進むべき羅針盤となる。
(取材・文/藤江直人)
(後編へつづく)

(2)へ続く
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