伊東純也「ちょっと不完全燃焼」

 9月シリーズを1分け1敗で終えた時点で、オーストラリアはグラハム・アーノルド監督を解任。現役時代は森保一監督とともにサンフレッチェ広島でプレーした、トニー・ポポヴィッチ監督を新たに迎えて10月シリーズに臨んできた。
 新指揮官はシステムを、日本と同じ[3-4-2-1]へ変更した。もっとも、左右のウイングバックにはディフェンダータイプを配置。高さと強さを備えた、実質的な5バックでゴール前を固め、クロスをはね返し続ける戦法を選んだ。
 自分たちがシュートを放つ場面が極端に減ってもかまわない。敵地ゆえに勝ち点1でもかまわない、とする戦法が、日本のオウンゴールの形で58分に献上した先制点を介して、勝ち点3に変わろうかとしていた62分に日本が動いた。
 最初の交代カードで、堂安に代わって右ウイングバックに投入され、所属するスタッド・ランスと同じく中村と左右の翼を形成した伊東純也が言う。
「右サイド(の対面)はけっこうフリーだったので、そこでうまくえぐるとか、クロスというプレーができればいいかなと思っていたんですけど。自分としてはゴールに絡めなかったので、ちょっと不完全燃焼かな、というのはあります」

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