■定着しない４人目の課題
個としてのポテンシャルは田中碧も遠藤や守田に負けていないし、年齢的にも伸びしろは勝っているかもしれない。
しかし、現在のチームを円滑に機能させる基準で見ると、不安は拭えない。いわゆる”フル代表”としては初招集の藤田譲瑠チマであればなおさらだろう。”第二次・森保ジャパン”ではこれまで伊藤敦樹（ヘント）や佐野海舟（マインツ）、川村拓夢（ザルツブルク）などがボランチでテストされてきたが、川村の怪我などもあり、４人目がなかなか定着していないのが実情だ。
現状、３番手として田中が控えているだけでも心強いし、鎌田がシャドーからボランチに降りるというオプションもあるが、遠藤と守田のボランチコンビが良い意味で絶対的になりすぎないように、いかに実戦レベルで組み合わせのバリエーションを増やしたり、共通理解を強めていけるか。アジア最終予選はもちろん、その後の世界に向けても明確なテーマになっていきそうだ。
（取材・文／河治良幸）
