■“カタールまでのサイクル”よりも共有されているからこそ
良い時間帯でも、難しい時間帯でも、遠藤と守田の関係はチームの生命線であり、森保監督にとっても頼りになる存在だろう。守田はアジアカップ準々決勝のイラン戦に敗れた後に、ピッチ内で選手が自主的に考えることが多すぎる問題を提言したが、「監督もより話を聞いてくれるようになりましたし、間違いなくあれがあって今があると思う。今後より一層良くなっていくと思います」と語る。
キャプテンの遠藤が全体のバランスを司る存在なら、守田は中盤から攻撃のギアを入れるような存在で、多少のリスクを負って前目に関わっていく仕事を担っている。この二人の関係がある限り、サウジアラビア戦のように左右のウイングバックと2シャドー、さらには1トップにメンバー交代や配置転換があっても機能しやすいことは間違いないだろう。
だからこそ心配になるのは2人のうち、どちらかでも欠けるゲームで、チーム全体のパフォーマンスが低下しないかということだ。カタールまでのサイクルよりも、基本的な戦い方はチーム内で共有されているはずだが、中盤を軸とした攻守のメカニズムはますます、遠藤と守田のボランチコンビありきになって来ているように見受けられるのだ。