2026年北中米W杯優勝という壮大な目標を掲げる日本代表にとって、アジア最終予選で落としていいゲームは1つもない。長年の鬼門だったジェッダでサウジアラビアを撃破したのだから、次はオーストラリアをホーム・埼玉スタジアムで確実に倒すことが重要。それはある意味、ノルマと言ってもいいかもしれない。
オーストラリアが中国戦同様に3-4-2-1の布陣で挑んでくるのであれば、今回は完全なるミラーゲーム。サウジアラビア戦でも守田英正(スポルティング・リスボン)が「僕らはミラーを期待していた」とコメントした通り、同じ形の方がやりやすいという感覚があるようだ。
そんな日本がやるべきなのは、両サイドを制圧すること。オーストラリアのアジズ・ベヒッチ(メルボルン・シティ)とルイス・ミラー(ハイバーニアン)の両WBに仕事をさせないためにも、日本の両WBが序盤から主導権を握ってチャンスメークや得点に絡むことが大切になってくるのだ。
森保一監督は「勝っている時はチームを変えない」という傾向の強い指揮官。今回も三笘薫(ブライトン)と堂安律(フライブルク)のコンビで行くだろう。サウジ戦は相手が4-1-4-1にシフトしてきたことで、1対2の数的不利を強いられることが多く、思うようにドリブル突破を見せられなかったが、今回は1対1で抜けるシーンも増えてくるはず。特に三笘は本来の緩急あるドリブルで局面打開していくことが肝要だ。
そして、後半から伊東純也(スタッド・ランス)を右WBに入れるというのがここまでのパターンだ。実際、伊東も3試合で1得点4アシストと明確な結果を残しており、ジョーカー起用に見事に応えている。