■創設された「ACLエリート」と「ACL2」

 だが、それに大きく反するものが、今年突然、現れた。AFCチャンピオンズリーグ(ACL)である。

 2003年にそれまでの「アジアクラブ選手権」などのクラブ大会を統合する形で始められたACLは、原則として2つの「ステージ」に分けられていた。最初が「グループステージ」で4チームずつ組み合わされたグループ内で各チームがホームアンドアウェーの計6試合(3つのライバルと各2試合)を行い、その1位あるいは1位と2位が「ノックアウトステージ」に進出、そこでは原則としてホームアンドアウェー2戦制の勝ち抜き方式がとられた。

 いわば「リーグ戦」と「カップ戦」の組み合わせであるが、ともにシンプルで公平な形であり、無理はなかった。さまざまな変化はあったものの、2023/24シーズンの大会まではこの基本形は崩されなかった。

 ところが、大会を主催するアジアサッカー連盟(AFC)は、今年の大会から大きく方式を変えた。2023/24大会では東西5グループずつ、計40クラブが「リーグステージ」に出場していたが、それを24クラブに絞り、「ACLエリート(ACLE)」を創設、そのほかに32クラブによる「ACL2」をつくったのだ。

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