大住良之の「この世界のコーナーエリアから」第146回 「小さな国の大きな勝利」(1)FIFA加盟211か国中210位の国が199位の「格上」と対戦の画像
あなたはFIFA加盟国の中で「最弱」の代表チームをご存じだろうか。(写真はイメージです) 撮影/中地拓也

 サッカーは無数のディテール(詳細)であふれている。サッカージャーナリスト大住良之による、重箱の隅をつつくような、「超マニアックコラム」。今回は、小さな国の大きな勝利。

■「忘れられない」歴史が生まれた日

 2024年の9月5日土曜日は、この小国の人々にとって長く忘れられない日になるだろう。「世界最古の共和国」の建国を祝う祝日のわずか2日後、「世界最弱」とレッテルを貼られたサッカーのナショナルチームが、実に20年ぶり、ナショナルチームが正式に活動を始めてから2つ目の勝利をつかんだからだ。しかも20年前の「1勝目」は親善試合。今回は「UEFAネーションズリーグ」の公式戦勝利。まさに歴史が生まれたのだ。

 UEFAネーションズリーグ「D」(4部)第2組の初戦、「サンマリノ×リヒテンシュタイン」は、サンマリノ・スタジアムで9月5日の24時45分にキックオフされた。そして、後半に19歳のFWニコ・センソリが決勝ゴールを決め、サンマリノが1-0で勝利をつかんだ。

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