■成長を促す召集はあるか

 現時点で国内組1人と欧州組7人というA代表に対し、パリ五輪世代は海外組が1人で、残る7人が国内組となっている。対照的な構成となっているが、パリ五輪世代は今後、海外移籍する選手も増えると思われるだけに、伸びしろはもちろん十分。

 では、9月のA代表に召集される可能性がある選手はいるか。現時点でA代表の最終ラインの層は厚く、パリ五輪世代がすぐに食い込むにはハードルが高いといえる。

 それでも可能性があるとすれば、関根大輝か。とはいえ、右サイドバックにはプレミアリーグ移籍を果たした菅原由勢とオランダに活躍の舞台を求めた毎熊晟矢がいて厳しいのも事実。橋岡大樹が負傷して9月の召集は難しいとされているが、壁は高い。それでも、関根がU-23アジアカップ以降に見せた急成長をさらに促すうえで、召集の可能性がないとはいえない。

 同じように、冨安健洋、板倉滉、谷口彰悟、町田浩樹と分厚い選手がいるCB陣だが、身長192cmの高さを武器とする高井幸大もないとはいえない。高井は国際大会直後のJリーグで調子を崩すことが多かったが、今回は日本のピッチでもしっかりとしたプレーを披露。佐々木旭という絶好調DFとコンビを組んで存在感を見せているが、その佐々木が急成長を見せているうえに、最終ラインならどこでもこなせることで、身近な選手がライバルとなる可能性もある。

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