■鬼木達監督の親心「いろんな準備ができた中で出してあげたかった」
実際、8月20日の練習後に鬼木達監督に早坂について聞けば、「本来だったらね、もうちょっといいタイミングって言ったら変ですけど、いろんな準備ができた中で出してあげたかった」と親心を見せつつ、「でも、彼が準備していたから出られたっていうのもあります」とその常在戦場の心構えを評価したうえで、笑顔で以下のように続ける。
「ホームとかダービーとかそういうタイミングで出られるっていうのは本人にとっては大きなプラスになると思いますし、GKとしては仮にノーチャンスの場面があったとしても3失点したことは悔しいと思います。でも、本人もポジティブなので頑張ってもらうしかない」
ただ、「今日も瑠伊もいいプレーしてたましたし、安ちゃんもね変わらずいいプレーしてました」と新加入の山口瑠伊とベテランの安藤駿介に言及することも忘れない。
指揮官も見守る中でアピールをする早坂に次戦への思いを聞けば、「プロサッカー選手である以上、試合に出て価値が出ると思うので、いい準備をしてチャンスがもらえればしっかりとアピールしたい」と意気込む。一度試合に出たことで相手チームのスカウティングに力をより注ぐようになるのかと思い、その“変化”があるのではと尋ねると「そんなことはないと思います」と否定し、こう力強く続ける。
「試合に入ってようが入っていまいが、メンバーだろうがメンバー外だろうか、どんなアクシデントがあってもいいように常に準備しています。分析や相手の特徴というのは常に頭に入れているので。むしろ高まらせないで、しっかりといつも通りの日常をしっかりと過ごして、いい準備していきたい」
早坂らしい言葉は心強かった。