完全にボールを支配されて「3バック」に変更

 だが残念ながら、このような形が繰り返されることはなかった。なでしこジャパンは前半13分に得たCKを25メートルから藤野が力強いキックで決めて先制。しかし、以後はほぼスペインに試合を支配されてしまった。スペインは失点からわずか9分で追いつき、後半29分に勝ち越しして昨年の試合の「リベンジ」を果たした。
 完全にボールを支配されたなでしこジャパン。池田太監督はハーフタイムに前半の4バックから3バック(あるいは5バック)にすることを決断。北川ひかるがケガで使えず、18歳の古賀塔子が左サイドバックでプレーし奮闘していたが、そこにはスペインの選手たちが湧いて出るようにポジションチェンジしながら出てきたので、非常に苦しんでいた。そこで宮澤を明確に「左ウイングバック」とした布陣にしたのだ。

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