蹴球放浪家・後藤健生にとって、体は資本である。その大事な商売道具をしっかり気遣うことも、仕事の一環だ。たとえば旅先で朝食を取るか否か、その経験の積み重ねも、現在の蹴球放浪家を形作っているのだ。
■とても暖かいものに感じられた東欧の朝食
2019年にU-20ワールドカップを見に行ったときに泊まった、ポーランド北部グダニスク近郊の民宿でも朝食が楽しみでした。
郊外の小さな駅を降りて、5~6分ほど歩いた小高い丘の上にある民宿で、年配のご婦人が切り盛りしていました。
そして、朝食は時間を指定しておくと、そのご婦人が部屋まで持ってきてくれるのです。パンにバターとジャム。しかし、そこにサラダ、ハム、ソーセージ、チーズ類、ミルク、ピクルス、ヨーグルトが付いています。特にこれが美味しいというわけではありませんし、ある意味で日本のビジネスホテルの朝食にも似ているんですが、どこか手作り感があって美味しくいただいたことを覚えています。
かわいらしい部屋の内装とか、その民宿のおばさんのお人柄などが織なす雰囲気があるからこそ、朝食がとても温かいものに感じられるのでしょう。