■「非常にアンラッキーな形」
一発目となった7月6日の北海道コンサドーレ札幌戦は、最下位に沈む相手のスキを確実に突いて2-0で勝利。弾みをつけて14日の横浜F・マリノス戦を迎えることになった。
マリノスはまさかのリーグ4連敗中。だが、スイス1部・セルヴェットに半年間レンタルで赴いていた西村拓真が今節から復帰。選手層が厚くなった。さらにキャプテン・喜田拓也中心に結束を図り、6月1日に苦杯を喫した鹿島にリベンジを誓っていた。
こうした中、スタートした試合はまず鹿島が主導権を握った。柴崎の右CKから植田直通のヘッドがクロスバーを叩き、跳ね返りを関川郁万が拾って最終的に知念が押し込んだ前半29分の先制点も彼ららしい一撃だった。
このまま前半を1-0で折り返していたら、何ら問題なかったのだが、前半終了間際に信じがたい出来事が起きる。左の大外に開いたエドゥアルドにロングボールを蹴り込まれた際、GK早川友基がキャッチミス。こぼれたボールを天野純が拾って左足シュートを放ち、1-1に追いつかれてしまったのだ。
「前半のマリノスはチャンスっぽいチャンスはなかったのに、非常にアンラッキーな形で点を取られてしまった。それで相手が予想以上に乗ってしまって、ウチが予想以上にダメージ食らったと思います」
エース・鈴木優磨は苦渋の表情を浮かべたが、鹿島は後半に入っても狂った歯車を止められない。開始7分に右CKからエドゥアルドに逆転弾を奪われたのが非常に痛かった。