今季序盤から首位・町田ゼルビアを追走し、2位のポジションをキープし続けてきた鹿島アントラーズ。J1折り返しの19節時点では町田と勝ち点2差まで肉薄しており、「後半戦は一気にトップに立つ」という強い意気込みをチーム全体が見せていた。
ところが、直後のガンバ大阪、ヴィッセル神戸との上位対決に勝ち切れず、彼らは足踏み状態を強いられた。そのタイミングで主軸ボランチ・佐野海舟のドイツ・ブンデスリーガ1部・マインツ移籍が決定。極めて重要な戦力が抜ける形になってしまったのだ。
「海舟と知念(慶)の2人の関係性で言うと、守備の貢献度が高くて、そこにチームが助けられている。特に前線の選手は『彼らのボールを奪う能力に助けてもらっている』という気持ちは多くあると思います」
佐野の穴を埋めるべく先発ボランチに抜擢されたキャプテン・柴崎岳はしみじみと語っていたが、いかにして守備強度を保ちつつ、柴崎の攻撃センスを鹿島に組み込むのか…。そこが新たな課題と位置づけられた。