【川崎の鮮やかな変貌。苦しみを乗り越え3連勝したワケ(2)】山田新が「1人になりたい」と狙う、ストライカーとしての偉大な記録……小林悠「僕の若いときにすごく似ている」の画像
FC東京戦で3試合連続での2得点を決めた瞬間の川崎フロンターレの山田新 撮影:中地拓也

 産声をあげた1993シーズンから32年目を迎えたJ1リーグの長い歴史のなかで、3試合連続でマルチゴールを決めた選手は過去に8人しかいない。

 そして、11日のFC東京戦で、柏レイソル戦、ヴィッセル神戸戦に続いて2ゴールを決めた川崎フロンターレのFW山田新は、史上9人目の選手になった。

 直近では昨年6月に、横浜F・マリノスのFWアンデルソン・ロペスが達成している偉業を知らされた山田は、苦笑しながらちょっぴり意外な反応をみせた。

「そうなんですか。意外にいるんですね」

 もっとも、ロペスとは間接的な“縁”がある。後半途中からの出場が続いていた今シーズンの途中から、戸田光洋コーチとの居残り練習をスタートさせた。

 テーマはヘディングからのシュート。マンツーマンの特訓はピッチ上だけにとどまらず、一流と呼ばれるストライカーのヘディングシュートを映像で研究した。

「左右からのクロスに全身を連動させる動きを意識して、戸田コーチと一緒にいろいろな選手の映像を見ました。体の動きやインパクトの瞬間、体の重心のもっていき方を見て、それらを踏まえたうえでトレーニングを積んできました」

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4