■「みんなが自然と自分を見てくれるようになった」
居残り練習の内容を明かした山田は、さらにこう続けている。
「Jリーグでは大迫(勇也)選手をはじめ、レオ・セアラ選手やアンデルソン・ロペス選手、大橋(祐紀)選手、あとはピエロス・ソリティウ選手がヘディングシュートを放つ映像を、ときにはスローで見ながらいろいろと学びました」
実は中断前の柏戦を迎えるまで、身長175cmの山田が頭で決めたゴールは「0」だった。一転して柏戦の10分に、右サイドからFW家長昭博があげたクロスに、ファーサイドへ飛び込んだ山田がリードを2点に広げるヘディング弾を決めた。
神戸戦の71分には、左サイドからDF三浦颯太があげたクロスが相手に当たり、落下点がファーに変わった状況にとっさに反応。体の強さを生かしながら飛び込み、最後は身長188cmの菊池流帆に頭で競り勝ってゴールネットを揺らした。
迎えたFC東京戦の15分。左サイドからFWマルシーニョがあげた、緩やかなクロスに山田は戻りながら対応して、最後は上半身を強く振って頭を合わせた。5分後には右サイドからDFファンウェルメスケルケン際が放ったクロスに、身長186cmのDF岡哲平との競り合いを制し、頭をかすめさせる技ありの一撃を決めた。
「チームが相手ゴール前まで攻め込む回数が増えているし、自分も自信をもって、ポジショニングなども整理してプレーできている。自分が点を取りはじめて、みんなが自然と自分を見てくれるようになったのも、得点につながっていると思う」