■不安を完全払拭した2点目
その関係性が前半18分の先制弾を生み出す。斉藤のタテパスを受け、高い位置を取った大畑がマイナスクロスを入れると、ゴール前で三戸が反応。エースFW細谷真大(柏)が相手DFを巧みに抑えていたこともあり、確実に右足シュートを沈めることができた。
「トラップしたらフリーだったんで、余裕を持ってシュートと打てました」と本人も語っていたが、日本らしいコンビネーションが光ったシーンだった。
こうして1点をリードした4分後、平河悠(ブリストル)が削られ、相手10番のワイルダー・ビエラが一発退場。日本は数的優位に立つ。だが、逆に相手が守備意識を高めたせいで攻撃のギアが上がらなくなり、前半のラストから後半頭の時間帯はやや不穏な空気も漂った。
それを完全払拭したのが、後半18分の2点目。これもまた左サイドの崩しからだった。大畑からエリア内でボールを受けた斉藤が高度な技術と駆け引きで相手DFをかわし、マイナスクロスを中に送った。そこに飛び込んだのが三戸。彼はフリーでヘッドを放つ。これが決まり、日本はほぼ勝利を引き寄せることができた。