■圧倒的なまでのホーム感が選手たちを後押しする

 清水はここまでホームで9勝1分と無敗を誇るが、その裏づけとなっているのが先取点だ。先行すると14勝1分と負け知らずで、前半リードで終えた試合も8勝1分の成績を誇る。

 オレンジのファン・サポーターが作り上げる圧倒的なまでのホームの空気感が、チームを力強く支え、選手たちを躍動させる。先取点を奪うことによってスタジアムの熱がさらに高まり、選手たちのプレーがアグレッシブさを増し、攻守において「超攻撃的」なスタイルが発揮されていくのだ。

 2対0で後半に突入したこの日も、危なげない展開で進んでいく。64分にはルーカス・ブラガと矢島が退き、DF北爪健吾、DF吉田豊が起用される。高木、CB高橋祐治、右SB原輝綺が3バックを組み、吉田と北爪がウイングバックとなる。

 このシステム変更で、やや後ろに重たくなった。DFラインの設定がペナルティエリア内になることもあり、ボールを握られる時間が長くなってしまうものの、決定的なシーンはほぼ作らせない。77分に途中出場の千葉FWドゥドゥに許した際どい一撃は、GK権田が俊敏な反応で弾き出す。清水は2対0のまま押し切り、ホーム連勝を飾った。

 今節は長崎、横浜FCも勝利し、順位は3位のままで変わらない。次節はここまでの6敗すべてを喫しているアウェイゲームで、対戦相手は大分トリニータだ。秋葉監督は試合後のフラッシュインタビューで、アウェイについて「あまり気にし過ぎないこと。僕自身がちょっと消極的になったかなと思いますから、アウェイでも選手が躍動する姿を見せたい」と言葉に力を込めた。

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