■大論争が勃発「1974年の西ドイツW杯」決勝
遠い昔の話で恐縮だが、1974年の西ドイツ・ワールドカップの決勝でこんな出来事があった。
ヨハン・クライフがいきなりPKを獲得してオランダが先制したのだが、西ドイツもベルント・ヘルツェンバインが倒されてPKをゲットして、パウル・ブライトナーが決めて同点に追いつく。そして、ゲルト・ミュラーのゴールで西ドイツが2度目の優勝を遂げる。しかし、ヘルツェンバインという選手もPKをゲットするのがうまい選手として西ドイツでは有名だった。
そこで、意図的に相手に接触した彼のプレーを反則に取るべきか否かで、当時、かなりの論争が起こった。この試合で主審を務めていたジャック・テイラー(イングランド)は「意図がどうであれ、脚がかかっていれば反則だ」と主張した。
ACL決勝での畠中の反則の場面も、もっと論争が起こってもおかしくないシチュエーションだったような気がする。
そのPKをアレハンドロ・ロメロ(通称カク)が決めて、アル・アインが2試合合計で3対2と逆転に成功したのだが、アル・アインのクアム・クアディオがバックパスを漫然とコントロールしようとしたところを、横浜FMのヤン・マテウスが奪って1点を返して、横浜FMは2試合合計得点を3対3のタイに戻すことに成功した。