J1のFC町田ゼルビアが、第15節で東京ヴェルディに5-1と大勝した。5つ生まれたゴールの中でも、今季加入したMFの決めた見事なボレーに、称賛と驚きの声が広がっている。
前節を終えて2位につけていた町田は5月19日、ホームに東京ヴェルディを迎えた。昨季はJ2で展開されたが、今季は国内トップリーグで行われる「東京クラシック」である。
昨季は町田が1勝1分で勝ち越していた。順位でも上ではあったが、乗り込んでくる東京Vも第4節以降、無敗ロードを走っている。決して気の抜けない対戦だった。
試合は思わぬ展開を見せる。開始11分で、オウンゴールで町田が先制。さらに前半29分には追加点が生まれ、後半15分には藤尾翔太のこの試合2点目のゴールで、町田がリードを3点に広げた。
ホームで勢いに乗る選手たちとファンを沸かせたのは、後半35分のチーム4点目だ。決めたのは柴戸海だった。
柴戸は今季、浦和レッズから期限付き移籍で加入。前節までリーグ戦12試合に出場して、主力としてチームの躍進に貢献していた。
そんな柴戸だが、前節までのシュート本数はわずかに2本。主に守備面で、実直にチームを支えてきた。
だが、ビッグチャンスに大きな働きをした。後半35分、町田が用いた得意のロングスローで柴戸が輝く。ゴール前に送り込まれたボールは一度ははじき返されたが、落下地点には柴戸がいた。待ってましたと言わんばかり、ペナルティーアーク内で背番号45は冷静だった。相手選手が寄せてきたものの集中力が途切れることはなく、きれいに左足を合わせると、見事なボレーシュートとなってゴール右隅に突き刺さった。