■町田戦という絶好のチャンス

 鹿島のアタッカー陣も常時、そういうレベルのパフォーマンスを発揮しなければ、常勝軍団復活は難しいのかもしれない。鈴木優磨は率直にそう感じたのではないだろうか。

 神戸から得た学びを生かし、ここからはハードワークのできるアタッカー陣がゴールを重ねていく必要がある。仲間、名古、師岡という2列目は、最近のランコ・ポポヴィッチ監督にとっての「最適解」と言えるが、彼らの得点力がアップすれば、鈴木優磨やチャヴリッチももっと楽にプレーできるようになる。特に6試合連続スタメンの名古にはもう少し数字がほしいところ。

 直近の22日のYBVルヴァンカップ1stラウンド3回戦・町田ゼルビア戦は攻撃陣底上げの絶好のチャンスと言えそうだ。守備陣は選手層が薄いため、植田や関川郁万安西幸輝らがピッチに立たざるを得ないだろうが、前線は新たな面々を起用できるはず。このところ出番に恵まれていない垣田裕暉や土居、まだ完全にフィットしていないミロサヴリェヴィッチら新戦力含め、積極的にトライしていくことが重要だ。

 ポポヴィッチ監督も古巣・町田に短期間で2度も負けられないため、そこまでメンバーを落とすようなことはしないと見られるが、これから猛暑の夏場が来ることを考えると、選手層の引き上げは不可欠なテーマ。今季の神戸・吉田孝行監督もあえて大迫や武藤を外すトライをしているのだから、鹿島も斬新な策を講じてもいいのではないか。

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