【6月の日本代表を狙う“MF予備軍”伊藤敦樹&脇坂泰斗の現在地 (2)】「考えすぎて自分のプレーを見失わないようにすることで一皮むけられる」と信じ、川崎・脇坂が導いた6戦ぶり白星の画像
浦和レッズ戦で先制ゴールを決めて喜ぶ川崎フロンターレの脇坂泰斗 撮影:中地拓也

 3日の川崎フロンターレ浦和レッズ戦では、伊藤敦樹とともに日本代表予備軍と位置付けられる選手がもう1人いた。川崎のキャプテン・脇坂泰斗である。

 ご存じの通り、脇坂は2022年カタールW杯前に行われたE-1選手権に参戦。優勝を決めた韓国戦にもトップ下で出場している。森保一監督の中では「前目のMF」という位置づけかもしれないが、ボランチもできる人材なのは確かだ。

 6月シリーズは消化試合で、同時期に出場権を獲得したパリ五輪に向けたU-23日本代表の活動もあるため、オーバーエージ(OA)で呼ばれる可能性のある遠藤航リバプール)や田中碧(デュッセルドルフ)らが参戦しない可能性もある。昨季から急成長中の川村拓夢(広島)も負傷離脱中で、ボランチやIHを狙う国内組にとっては、これを逃したら、2026年W杯参戦の道がかなり険しくなる。ゆえに、過密日程の5月に強烈なインパクトを残しておく必要があるのだ。

 もちろん、今季大苦戦を強いられている川崎の脇坂には今、そんな野心を抱く余裕はないはず。まずはチームを立て直すことが最優先課題だからだ。彼が加入した2018年以降、川崎がここまで低迷するのは初めて。そんな時に統率役を担うのだから、プレッシャーは想像を絶するものがあるだろう。

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