■大岩監督の指導で「最も重要な部分」を修正
そして、そこに「自分のところでボールを失いたくない」という集団的なメンタリティが働いているのではないかと想像するのだ。それはアジア相手の「負けてはならない状況の試合」だから生まれたのではなく、サッカーというゲームに対する選手たちの「未熟さ」にあることを、しっかりと認識すべきだと思う。そして、大岩監督の指導で最も重要な部分が、こうした「未熟さ」を修正し、成熟に向かわせることであるのは言うまでもない。
今回のU-23アジアカップを経て、パリ・オリンピックで世界の強豪との対戦を重ね、選手たちが「日本病」を克服し、どんな状況でも「賢さと勇敢さ」を表現できる成熟した選手となって2026年のワールドカップに挑んでくれることを期待したい。そして、それ以上に、育成年代の早い時期から「賢さと勇敢さ」を併せて身につけられるよう、指導者たちに考えてほしいと思うのだ。