■「海外志向を持った選手はいつか行く」だけに
「若い選手がどんどん移籍しちゃうじゃないですかと言われるけれど、海外志向を持った選手はいつか行く、というのが我々の考えです。ヒデがペルージャへ行ったのは21歳8か月で、彼のように加入から3年、4年は頑張ってもらって、お互いに気持ち良く送り出したい。選手自身のヨーロッパでのステップアップを考えると、22歳までには移籍させたほうがいいでしょう」
大岩剛監督率いるU―23日本代表が、3月にU-23マリ代表と対戦した。パリ五輪出場を決めているマリが3対1で勝利した試合で、3点目を決めたのはウルブス所属のブバカル・トラオレだ。フランス・リーグ1でプロデビュー後にローンでウルブスに加入し、のちに買い取りオプションが行使されている。
U―23アジアカップで日本と対戦した韓国のチョン・サンビンも、22年1月にウルブスと契約を結んでいる。直後に提携先のグラスホッパー・チューリッヒへローン移籍した。度重なるケガの影響でウルブスはチョンを手放すことを決め、23年にMLSのクラブへ放出している。
ウルブスはグラスホッパーとの提携を打ち切ったが、今シーズンはイングランドの他クラブ、スコットランド、スペイン、ドイツ、スイス、ポルトガルのクラブに選手をローン移籍させている。彼らのネットワークを生かした移籍の実現を、湘南も見越している。