2023年はJ2屈指の20億円超というチーム人件費を投入。乾貴士や権田修一、チアゴ・サンタナ(浦和レッズ)らタレントをズラリと並べながら終盤失速し、J1昇格プレーオフ決勝で東京ヴェルディにまさかの苦杯を喫した清水エスパルス。
最後の最後でJ1切符をつかみ損ねた後、乾も「これだけ勝負弱いとね……。『ここで勝てば』っていう試合はシーズン通して何回もあったのに勝ち切れなかった。今回も1-0で終われれば上がれましたけど、致命的なミスをしてしまう。自分たちがJ2のチームということだと思います」と苦言を呈したほどだった。
屈辱の1年を経て、迎えた2024年。秋葉忠宏監督が続投し、移籍したチアゴ・サンタナに代わってルーカス・ブラガや中村亮太郎、住吉ジェラニレショーンら即戦力を加えて新シーズンに挑んでいるが、第9節・ヴァンフォーレ甲府に勝ったところで首位に。そして、いわきFCにも連勝。10試合終了時点でトップを死守している状態だった。
ただ、4月20日のベガルタ仙台戦からはYBCルヴァンカップを含めて中3日ペースの5連戦。ここで弾みをつけられるかどうかが極めて重要になってくる。今回はエース・乾が負傷欠場する中、2列目の左に矢島慎也が先発。普段、乾が陣取っているトップ下にカルリーリョス・ジュニオが入り、北川航也と事実上の2トップを形成し、試合に入った。