■「サッカー人生において本当に一番印象が強い」
開幕から3勝1分けと無敗をキープする町田で、平河は左ウイングで4試合続けて先発フル出場。9日の鹿島アントラーズ戦では13分に待望のJ1初ゴールを決めて、常勝軍団を1-0で撃破するドラマの主人公になった。
鹿島を率いるランコ・ポポヴィッチ監督は、試合後に「鹿島にとって非常に悔しいゴールだった」と渋面を浮かべながら、平河の未来に太鼓判を押していた。
「彼個人の話をすれば近い将来、日本代表入りしていく選手だと思っている」
佐賀東高から山梨学院大に進んだ平河は、大学3年だった2021年9月に卒業後の町田加入が内定。同時にJFA・Jリーグ特別指定選手として承認され、以後の2シーズンのJ2リーグで計17試合に出場。後者では2ゴールをマークした。
当時の指揮官だったポポヴィッチ監督へ、平河はいまも感謝の思いを抱く。
「いい意味でしごかれたといいますか、自分のサッカー人生において本当に一番印象が強い、と言っても過言ではないくらいに揉まれた監督でした」
カテゴリーこそU-23ながら、ポポヴィッチ監督の予言が的中した形のゴール。身体能力と個人技、チーム戦術が融合されたマリに1-3で逆転負けを喫したなかで、収穫とも言える存在感を示した平河はこんな言葉を残している。
「強度やプレーの質がはるかに高いJ1で自信を持って自分のプレーができれば、こういう国際試合でも通用すると思っていた。これからも結果を残して、自分のアベレージを上げられるようにフォーカスしていきたい」