【U23日本代表が浮かび上がらせる、パリ五輪への光と影(1)】2連戦で脚光を浴びた新鋭MF平河悠……鹿島指揮官が「近い将来、日本代表入りしていく」と太鼓判を押す能力の画像
U-23サッカー日本代表の平河悠 撮影:中地拓也

 クラブだけでなく個人としても初めて臨むJ1で首位を快走し、その原動力になっている勢いを、そのままU-23日本代表の戦いにも持ち込んだ。

 サンガスタジアム by KYOCERAでU-23マリ代表と対峙した22日の国際親善試合。キックオフ早々の2分にゴールネットを揺らしたのは、FC町田ゼルビアの左サイドを疾走するウインガー、23歳の平河悠だった。

 敵陣の右サイドで獲得した直接FKから、MF山田楓喜東京ヴェルディ)が正確なクロスを対角線上に蹴り込む。軌道上にいたFW植中朝日(横浜F・マリノス)が頭ですらし、複数の相手選手の間で弾んだ直後だった。

 ペナルティーエリアの中央にこぼれたボールに反応した平河が、冷静なトラップから少しだけ前へ持ち出しながら迷わずに右足を一閃。強烈なシュートが右ポストに当たって、相手ゴールのなかに吸い込まれていった。

 大岩ジャパンでの出場4試合目で決めた待望の初ゴール。名刺代わりの一撃を、平河は「あまり考えずに、感覚だけでプレーしました」と振り返る。
「相手に当たったボールが、たまたま自分のところこぼれてきた。うまく反応できたというか、コントロールからシュートまで冷静に持って来られました」

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