■「攻守にわたって自分のプレーは出せた」
これらのチャンスを決めきれず、前半をスコアレスで終了。荒木自身も焦りを覚えてもおかしくなかった。だが、後半もアグレッシブな入りを見せ、強引な仕掛けからいきなり右CKをゲット。それを自ら蹴り、関根大輝（柏）が打点の高いヘッドでクロスバーを強襲。こぼれ球を佐藤恵允（ブレーメン）が押し込み、日本は待望の先制点を奪ったのだ。
「攻守にわたって自分のプレーは出せたかなと。そんなに悪いと思う点はなかったですね」と67分間の仕事にある程度の納得感を抱いた荒木は、田中聡（湘南）と代わってベンチに下がった。確かに決め切る部分以外は、守備のハードワークや鋭い攻守の切り替え、松木や藤田譲瑠チマ（シントトロイデン）との中盤の関係性など、久しぶりの代表活動とは思えないくらいのインパクトを残した。その荒木を大岩監督が最終予選メンバーに抜擢するのか否か。そこが今後の大きな注目点になったのは紛れもない事実と言える。
「それは監督が決めるんで、正直、どうなるか分かんないですけど、自分のやれることとはやったかなという感じです」
本人はどういう結果になっても真正面から受け止める覚悟だという。選考の行方は植中朝日（横浜）との比較次第になりそうだ。
