■植中を取るか、絶好調の荒木を取るか
植中も荒木同様、マリ戦ではIHでプレー。自身のゴールこそなかったものの、平河悠(町田)の先制弾の際にはしっかりとターゲットになっている。そうやって献身性を示し、黒子の役割を担えるのが彼のストロングだ。トップ下、セカンドトップを主戦場にするスペシャリストの荒木に比べると、FWのあらゆるポジションをこなせる植中は使い勝手もいい。クラブでAFCに参戦している点も最終予選を戦ううえでアドバンテージと見ていい。
その植中を取るか、絶好調の荒木を取るか。指揮官は難しい選択を迫られそうだ。ただ、荒木の方がこれまでエース級と位置づけられてきた鈴木唯人(ブロンビー)に近いプレーヤー。「鈴木の代役」という観点なら荒木がベターだろう。そのあたりも加味しつつ、最終決断を下すはず。
カタールの地で異彩を放つに行く荒木の姿が見られるのか。4月初旬にも発表されるメンバーが気になる。
(取材・文/元川悦子)