■上田綺世は「難しかった」と語るも…
期待のFW陣にゴールが生まれなかったのも、物足りない部分だろう。この日は第2次森保ジャパン発足後、11得点をマークしているエース候補筆頭の上田綺世(フェイエノールト)が先発。先制点の場面で、左サイドに流れて敵を引きつけ、ポケットを取った田中にパスを送り、そこから堂安→南野→堂安→田中という形でゴールが決まっている。
これを筆頭に上田は堂安や田中らとスムーズな連携を披露。最前線で体を張ってボールを収める仕事も精力的にこなしていた。後半に入ると、前田からの左クロスに飛び込んだ場面、伊藤洋輝(シュツットガルト)のスルーパスに反応した場面と2つの決定機を迎えたが、どちらも決めきれない。そういったプラスマイナスの両面があったため、本人の自己評価は厳しかった。
「相手が守備にどれくらい前から来るか分からなかった。もうちょっと僕らもビルドアップして形を作ってチャンスメークできたら良かったけど、前半からあまりうまくボールを運べず、得点シーン以外決定機をあまり作れなかった印象ですね。僕自身もシュートが少なかったし、難しかったですね」と彼は険しい表情を浮かべた。
それでも、やはり今の代表では上田が重要な前線の起点になりつつある。それが再確認できたのもまた事実。背番号9の存在価値を多くのチームメートが認めているはずだ。