【4試合を終えた鬼木監督が語る「川崎の現在地」(1)】指揮官が口にした“期待感”の正体――「選手と一緒にいいものを見せれる」と話す、進むべき道の画像
川崎フロンターレの鬼木達監督 撮影:中地拓也

 3月1日、川崎フロンターレジュビロ磐田を「Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu」に迎える。これがホーム開幕戦ながら、すでに今季5つ目の公式戦。すでに4試合を消化しているが、鬼木達監督はチームに何を感じているのか――。

 強風に見舞われた26日の麻生グラウンド。トレーニングに励む選手に冷たい風が容赦なく襲い掛かるが、それでも、笑顔が絶えることはなかった。リカバリーメニューが中心となった湘南ベルマーレ戦の先発選手も、他の選手のトレーニングをずっと見守っている。筆者がダウンを着ながらも感じる寒さも、選手のチームへの気持ちには勝てなかった。

 そんなチームが今、強く発しているのは期待感だ。シーズン前、昨季所属の選手が多く抜けたことで、チーム作りをイチからやり直す必要があった。にもかかわらず、シーズンインから厳しい連戦に直面することが判明しており、沖縄では急ピッチで戦術の浸透が行われていた。

 ACL第2戦での手痛い敗戦がどうしても印象に強いが、冷静に数字だけを見ればここまで4戦して3勝1敗。しかも、ACL敗退後のJ1開幕戦でしっかりと勝利を手にしている。

 26日の練習後、鬼木達監督にここまでの手応えと雰囲気について聞いてみると、「まだまだ向上させなきゃいけないところはあるんですけど、ただ、ACLの本当に大きなゲームだったので、引きずってしまってもおかしくない中でそれをしっかりと乗り越えて、ああいう形で我慢強く勝てたことっていうのはすごく評価できます」と語る。

 そして、「この4試合で、自分自身はすごく期待感がある」と続ける。

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