J1優勝を目指す浦和レッズはノルウェー人のペア=マティアス・へグモ監督を迎え、国内外から意欲的な補強を行った。その一人がFC東京から移籍してきたMF渡邊凌磨だ。早稲田大学からドイツのインゴルシュタットに渡り、帰国後はアルビレックス新潟、モンテディオ山形でプレー。昨シーズンのFC東京では主力として攻撃を牽引し、セレッソ大阪戦のアクロバティックなシュートで2023年のJリーグ最優秀ゴール賞を獲得した。
そんな渡邊だが、沖縄キャンプでは左サイドバックでテストされており、これまでのトレーニングマッチ2試合でも、そのまま左サイドバックに入っている。「東京の時もそうだし、最初サイドバックで使われることもあったので。もう慣れたというか、やれっていうなら突き詰めてやらないといけないので。そこはどこのポジションでも関係ないかなと思います」と語る渡邊は最初こそぎこちなさもあったが、左足のタッチ数も増えるなど、このポジションに馴染みつつある。
荻原拓也(ディナモ・ザグレブ)、明本考浩(ルーヴェン)が海外移籍して手薄になったこのポジション。パリ五輪世代の有望株である大畑歩夢がおり、経験豊富な宇賀神友弥がFC岐阜から戻ってきたが、もしかしたら開幕までに新戦力の獲得もあるのではとも筆者は見ていた。ある種の驚きではあるが、シンプルに縦の推進力が求められるヘグモ監督のサッカーで、渡邊の適応力というのは目を見張るものがある。