■他チームと比べて日程面ではアドバンテージ

 過密日程でなくても、怪我人なくシーズン終えるケースの方が稀だが、昨シーズンにはなかった問題が生じる可能性は踏まえておく必要がある。それでもヴィッセル神戸、横浜F・マリノス、川崎フロンターレといったリーグ優勝を争うライバルがACLに参加し、昨年3位のサンフレッチェ広島もJ2のヴァンフォーレ甲府がACLで優勝しない限り、秋にACL2があることを考えると、日程的には大きなアドバンテージになる。天皇杯に出られないことに関しても、決まった以上は前向きに捉えて行くしかないだろう。

 見方を変えれば、試合が少ない分、日頃のトレーニングから質高く、チーム力を高めていく必要がある。ほぼリーグ戦に集中できる状況をうまく生かしながら、いかに38試合で勝ち点を積み重ねながらチームとして成長していけるか。昨年から一転して、日程は緩やかになるが、1試合1試合が中身の詰まったゲームになって行くことを期待している。

(取材・文/河治良幸)

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