【アジア王者・浦和レッズを襲ったJリーグの日程問題は”対岸の火事”ではない(2)】天皇杯王者・川崎がプレミアのCL出場チームを超える試合数に…2月に迎える最大の難関の画像
天皇杯を制した川崎フロンターレが来季は超過密日程を戦う 撮影:中地拓也

 サガン鳥栖戦の後、浦和レッズのマチェイ・スコルジャ監督は敗戦を認めながら「今日の試合は大きなチャレンジとなりました。AFC決勝後の短い時間での準備となった試合。今日は勝ち点を1も取れない、難しい試合となってしまいました。この試合からしっかりと回復して、次の試合に向けて準備をしたい」と語った。

 もちろん試合を振り返れば、相手を押し込めていた前半に決め切れないなど、コンディション面だけが敗因だった訳ではないが、体の回復、頭の切り替え、そして選手だけでなくスタッフも日常のリーグ戦に戻って、分析やトレーニングの落とし込みをするにはあまりに時間がなかった。

 そして鳥栖戦の勝ち負け以上に、ACLファイナル後にシーズンの山を作っていくにあたり、ここでプラスの負荷がかかってしまったことが、長いシーズンを戦う上で浦和のチーム体力を蝕んだ可能性も否定できない。

 もちろん厳しいレギュレーションはシーズンの開幕前から分かっていたことであり、ACLファイナルにしても、決勝まで進んだルヴァン杯にしても、他でもない自分たちからタイトルを勝ち取りにいって掴んだステージでもある。

 ただ、鳥栖戦の開催が水曜日だったことから考えても、ACLファイナルから次のリーグ戦に1週間あれば、この試合の結果だけでなく、シーズン後半戦を見据えたコンディショニング、強化の部分でも変わっていたのではないかというのが、現場で浦和を取材し続けてきて、思うことではある。

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