11月25日、J1リーグ第33節が行われ、ヴィッセル神戸が名古屋グランパスに2-1で勝利したことでクラブ史上初めてとなるリーグ制覇を成し遂げた。
リーグ戦2試合を残した時点で、今年のJ1タイトルを手にする権利はヴィッセル神戸と横浜F・マリノスの2チームに絞られていた。そして、24日に行われたホームでのアルビレックス新潟戦で横浜が勝利できなかったことで、25日の試合で神戸が勝てば優勝が決まるシチュエーションとなっていた。
しかも、この試合の舞台はノエビアスタジアム神戸。満員御礼となった多くのサポーターとともに、神戸は試合を進めたのだった。そして、この大一番に松葉杖姿で駆け付けたのが齊藤未月だった。
今年1月から期限付き移籍の形で神戸でプレーしている齊藤は、8月19日の柏レイソル戦で当時の発表で全治1年という大怪我を負う。11月17日には2回目の手術を終えており、全治はこの手術日から8か月という、苦しい状況を背負うこととなった。
この名古屋戦は手術から1週間ほどしか経過していなかったが、齊藤はその姿を見せた。そして優勝が決まると、松葉杖でシャーレを掲げた。その後もピッチの上で選手や知人らと喜びを共有したのである。