【ルヴァン杯決勝で浦和レッズMF小泉佳穂に期待される”10と8の間”の仕事(2)】10番か8番か、二者択一である必要はない――ついに見つけた”マチェイ・レッズ”での役割の画像
浦和レッズの小泉佳穂 撮影:中地拓也
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 浦和レッズ小泉佳穂は6月に練習復帰し、7月にかけてリーグ戦の4試合に途中出場した。しかし、なかなかコンディションがフルには戻らず、サポーターからも心配する声が強くなった。それと同時に、2列目からの得点力不足を解消するための夏の補強を待望する声おも高まっていた。それでもスコルジャ監督はコンディションさえ整えば、スタメンに復帰できることを強調していた。

 ようやく小泉がスタメンに復帰したのは8月18日の名古屋戦だった。「みんな連戦で、試合がずっと続いている中で、精神的にも肉体的にもかなりしんどそうだった。自分に一番できることは周りの負担を攻守でできるだけ減らせること」と振り返る小泉はイエローをもらったこともあり、45分で交代したが、裏を狙う動き出しからカンテの先制ゴールを導き出すなど、印象的なパフォーマンスを1−0の勝利に貢献した。

 次の湘南戦は後半からの出場だったが、9月2日の新潟戦から6試合連続でスタメン起用されるなど、出ていない時も小泉への信頼を強調した、スコルジャ監督の言葉通りとなった。もっとも小泉自身の進化は、こうした起用法が後押ししているように見える。沖縄キャンプからイメージしてきた”10番”に捉われず、まずは自分の得意な組み立てをやりながら、プラスアルファで前向きなフィニッシュに関わっていくという意識転換だ。

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