■モメンタムを生み出せず敗退

 追いかける展開となった清水は、57分、68分と交代カードを切っていく。DF北爪健吾、DF岸本武流、DF吉田豊が起用されるが、好調時のようなモメンタム(勢い)が生み出されていかない。70分には北爪のヘディングによるバックパスを狙われ、藤枝のMF横山暁之に2点目を決められてしまう。

 清水のベンチがすぐに反応する。乾とカルリーニョス・ジュニオを下げ、MF神谷優太とFWオ・セフンが投入される。193センチの韓国人FWが入ったことで、チアゴ・サンタナとともに前線のターゲットが増えたが、クロスボールを積極的に使うことはなく、相手の守備ブロックを揺さぶるランニングも少ない。ズルズルと時間ばかりが過ぎていき、0対2のまま終了のホイッスルを聞いたのだった。

 6月28日のブラウブリッツ秋田戦以来となる黒星を喫した試合後、秋葉監督は「失った時間は帰ってきませんので、来週のダービーへ向けて集中力を高められるか、エネルギーを溜め込んで爆発させられるか、それのみにいまから集中したい」と話した。次節は磐田をホームに迎える。

 横内昭展監督が率いるライバルは、今節のV・ファーレン長崎戦に勝利した。その結果、清水は2位から3位に転落。今シーズンの「静岡三国決戦」の締めくくりとなる大一番は、引分けも許されない、絶対に負けられない一戦となる。

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