■清水が5試合ぶり失点でビハインドを背負う
「超攻撃的」が、痛恨の黒星を喫した。
J2リーグ第37節が9月30日、10月1日に行なわれ、2位の清水エスパルスが15位の藤枝MYFCと対戦した。同じ静岡県にホームを置く両チームとジュビロ磐田の対決は、「静岡三国決戦」と呼ばれる。
清水はクラブ記録の14試合負けなしを更新中だが、前節のヴァンフォーレ甲府戦は0対0で引き分けた。試合の入りに課題を残した甲府戦を反省材料に、4-2-3-1のシステムで立ち上がりからアクセルを踏み込む。
しかし、ハイプレスとミドルブロックを使い分ける藤枝の守備に手を焼く。守備ブロックの間へ入り込もうとする意思は見えるのだが、好調時のように畳みかける場面を作り出せない。ショートコーナーからMF乾貴士が際どいシュートを浴びせる場面もあったが、藤枝にも際どいシーンを作られた。主導権をはっきりとつかめないまま前半を終えた。
スコアレスで迎えた前半、清水の秋葉忠宏監督が動く。立ち位置を3-4-2-1へ変更するのだ。1トップのチアゴ・サンタナの後方にMFカルリーニョス・ジュニオと乾が並び、MF中山克広とDF山原怜音がウイングバックとなるシステムは、ピッチを幅広く使いながら中央でコンビネーションを発揮できる。49分には厚みのある攻撃を繰り出し、ボランチのホナウドがミドルシュートを浴びせる。しかし、相手GKにセーブされてしまう。
試合が動いたのは54分だった。動かしたのは清水ではない。ペナルティエリア外から、藤枝のFW矢村健に豪快な右足ミドルを蹴り込まれた。ボールホルダーへの寄せの甘さを突かれた。5試合ぶりの失点で、清水はビハインドを背負った。