■やはりラテン系は…
僕の席の左側にはイタリア人記者、そして右側にはブラジル人記者が座っていました。
試合が始まりました。すると、僕の両側の記者が僕の子どものことを気にし始めました。子どもを連れてきたのを咎められたという意味ではありません。彼らは、子どもが退屈しないようにいろいろと話しかけるのです。
ブラジル人記者が「ほら、見ろ、あれがロマーリオだ。すげぇドリブルだろ?」と語り掛ければ、イタリア人も「ほら、ロベルト・バッジョかっこいいだろ?」といった感じで、本当の親(僕)は子どものことはほったらかしにして試合に集中しているのに、両側の記者たちはずっと子どもに話しかけていました。
こうして僕は「やっぱり、ラテン系は子どもに甘いんだ」ということを実感したわけです。