元日本代表FW城彰二氏への直撃インタビューの第2回。今シーズン開幕前の移籍期間、世界的な名門リヴァプールに日本代表MF遠藤航選手が加入した。その一方、スペインで成長を続け、今ではチームに欠かせない存在となった久保建英選手。日本人選手が多く海外挑戦する現状について、過去スペインでの活躍経験もある城氏はどのように感じているのか……。
――8月18日、日本代表キャプテン・遠藤航選手のリヴァプール加入は、日本中に驚きをもって伝えられました。ドイツ・ブンデスリーガのVfBシュトゥットガルトでの活躍も評価されての移籍だと思いますが、城さんはどのように感じられていますか?
「ユルゲン・クロップ監督が、“獲得できて本当にハッピーだ”と語っていたという報道がありましたが、僕個人で、クロップ監督の知り合いから、彼の移籍について伺ってみたところ、遠藤のボールを奪う能力とか、中盤で連携が取れるところ、バイタリティーなどを高く評価しているとのことでしたね。それだけ、クロップ監督は遠藤を買っているということです。なので、合流直後から途中出場をさせたのではないでしょうか。
ただ、ドイツのブンデスリーガで結果を残した遠藤と言えど、今後は苦労すると思います。ブンデスとプレミアはサッカーの質が全然違うし、周りの選手との連携や、クロップ監督の戦い方に慣れるのも容易ではない。かつて、クロップ監督は、ブンデスのドルトムントを率いていましたが、当時と今とではまったく異なるサッカーを目指していますしね。その変化に早く対応できれば、遠藤の持ち味であるデュエルの強さなどが光ってくるはずです」