新天地デビュー戦となった8月19日のボーンマス戦で後半18分から約30分間プレーした遠藤航(リバプール)。その一挙手一投足は日本代表やシュツットガルトでプレーしている時と同じように自然体だった。
1人少なかったこともあって、持ち前のボール奪取やデュエルに挑むプレーは自重気味だったが、相手と味方のギャップに立ってパスをさばいたり、リスク管理をするなど、「普段通りの遠藤航」がそこにいる印象だった。
「もう航は(ユルゲン・)クロップがたぶん好きな、まあ間違いなく好きなタイプだし、むしろ全然やれると思うんで。昨日も夜遅かったけど、ちょっと僕も見入ってしまったし、そういう選手がこれからも出て、ぜひ活躍してほしい。でも必ずやれるサッカーだなと。(リバプールはモイセス・)カイセド(チェルシー)を取れなかったけど、航で十分補えると思うんで、それを証明してほしいと思います」と19日の横浜FC戦後、香川真司(C大阪)も大きな期待を寄せていた。
ジョーダン・ヘンダーソン(アル・イテファク)とファビーニョ(アル・イテハド)の移籍によって、リバプールの守備的MFは人材が手薄になっていた。そこでクロップ監督はカイセドや(ロメオ・)ラビア(いずれもチェルシー)に食指を伸ばしたが、獲得に失敗。
そこで遠藤に白羽の矢が立った。香川も言うように、ゲーゲンプレッシングを体現するうえで、遠藤のようなボール奪取力のある選手は指揮官にとって必要不可欠。2022年カタールW杯やドイツ・ブンデスリーガで目覚ましい働きを見せてきた30歳のデュエル王なら十分やれると確信しているはずだ。