■一転した試合の流れ
こうして、序盤戦は「またも3対0?」と思わせるような展開だったが、それは長くは続かなかった。
12分に韓国は右サイドから左に大きく展開。そして、左サイドハーフ、ペク・ミンギュが大きく右に折り返したボールを、サイドハーフのイ・ゴニがスピードあるドリブルで突破。強いクロスが日本のDFに当たって、日本のゴールポストを直撃した。
この韓国のビッグチャンスをきっかけに試合の流れが大きく変わった。16分にもFKからつないだ韓国が、左右に大きく振ったダイナミックな攻撃でCKを獲得する。
序盤戦でわかったように韓国のパス回しはやや単調だったので、しっかりと狙いどころを定めて守ればボールを奪えるはずなのだが、日本チームは守備の狙いがはっきりしていなかった。それが、苦戦を招いてしまった最大の原因だった。
一方、韓国側は序盤戦を通じて「パスをつないで日本の守備を崩すのは難しい」ということを理解したのだろう。
12分と16分にチャンスを作った後は、開き直ったように徹底してロングボールとサイドチェンジを使ってきた。スピードと高さ、そして強いクロスを武器に日本に闘いを挑んできたのだ。