■本気度の高い韓国
1993年のJリーグの発足とハンス・オフト監督就任以来、日本のサッカーは急速に強化されてきたが、それでも韓国に連勝することはなかなか難しいことだった。
そんな歴史を考えれば、日本にとっては“夢のような”時代なのだが、韓国側からしたらたまったものではない。韓国にとって、サッカーというのは第2次世界大戦前の日本の植民地統治時代から「日本人に勝てるスポーツ」としての自負があったのだから……。
それだけに、8月17日にU-18日本代表と対戦した韓国チームの“本気度”はかなり高かった。
両国の代表は立ち上げられたばかりのチームであり、現段階では一つひとつの試合の勝敗はさして重要ではないのだが、韓国は現段階での最強メンバーを組んで来日して本気で勝負を挑んできた。
それでも、序盤戦は日本がゲームを支配した。
選手が細かく動き直しをしてポジションを変えることによって常に複数のパスコースを作り、ワンタッチ、ツータッチのパスを回す。また、裏に走る選手がいれば、ロングボールも織り交ぜて、日本はバリエーション豊かに攻撃を組み立てた。
一方、韓国も後方からビルドアップを試みるのだが、パスコースの作り方が単調すぎるので日本の守備陣に簡単にカットされてしまう。