J１リーグ第２４節が埼玉スタジアムで行われ、浦和レッズと名古屋グランパスの対戦は１－０で浦和が勝利し、５試合ぶりの勝ち星を飾った。
５月のガンバ大阪戦（３－１）以来、約３か月ぶりの先発となったMF小泉佳穂は「先々週に監督と話をして『力が必要だ』と言ってくれました。暑くてしんどくて、これだけチームは疲弊していて、自分に出来ることはたくさんあると思ったので、監督の起用に少しは応えられればいいと思いました」と話した。
４－２－３－１のトップ下に構えると、裏を取ることを意識し、欲を出さず目の前のプレーに集中した。「やることが整理されていたので『やれるだけのことをやろう』と覚悟を決め、ピッチに入れたので良かったと思います。チームは連戦で試合が続いている中で、精神的にも肉体的にもしんどそうでした。自分の出来ることは周りの負担を減らすこと、敵に負担をかけて味方を楽にすることを意識し、攻守で走って顔を出すことを考えました」と振り返った。
ゴール前のアイデアや俊敏性はもちろんだが、彼の持ち味は積極的にビルドアップに関わりアクセントを付けること。名古屋のマンツーマン気味の守備に苦労しながらも相手の最終ラインの間に入りボールを散らした。
２８分にはコーナーキックの流れで、こぼれ球を小泉が左足で狙っていく。枠を捉えゴールに吸い込まれたと思ったが、間一髪のところでMF内田宅哉にクリアーされてしまう。
「コースは完璧でしたが、もっと浮かせたかったのが本音。フリーだったので狙ってしっかり打てました。相手に怖い思いをさせることが精神的に効くとは思うので、その意味では良いシュートだったと思います」
マチェイ・スコルジャ監督によると小泉の状態については「体調不良」と説明はあったが、試合に絡めない時期について「メンタル面を見つめ直しているところもあります。こういうことはサッカー選手としてはあること。その中で復帰して勝てたこと、出られない時から出て勝てた。一連の流れは良い経験になったと思っています」と言葉に力を込めた。
