■思い出されるU-20W杯

 唯一、思い出すのは2018年のU-20女子ワールドカップ・フランス大会だ。

 この大会、日本はグループリーグではスペインに敗れたものの、準々決勝でドイツに3対1、準決勝ではイングランドに2対0、そしてスペインとの再戦となった決勝戦も3対1と、ヨーロッパの強豪3チームを相手に複数得点差でいずれも攻め勝ったのだ。

 そして、その決勝戦のスペイン戦に出場していた選手のうち7人が、今回のなでしこジャパンの主力選手として現在戦っている。

 従来、日本選手は年代別大会の時点ではテクニック面でヨーロッパ選手を上回っており、優位に戦えるが、その後、ヨーロッパの選手が各国リーグで高い強度のプレーを経験し、年齢制限のない代表同士の試合になると、フィジカル面を含めて日本は劣勢に立たされると言われていた。

 だが、2018年のU-20日本代表だった選手の多くが20歳過ぎの若いうちからヨーロッパやアメリカのクラブに移籍して経験を積んできたのだ。そして、そこにさらに年齢が上の経験豊富な選手。そして、2022年のU-20代表(2大会連続で決勝に進出したが、スペインに敗れた)の若手が加わったのが今大会の日本代表なのだ。

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