新天地・フェイエノールトへ赴いた上田綺世。彼が新たなクラブで定位置を獲得し、クラブがCLやオランダ1部で快進撃を見せるようなことがあれば、日本代表FW争いでも一気に優位に立ちそうだ。
実際、代表FW争いは混とんとした状況が長く続いている。ライバルたちの現状を見ると、2002年カタールワールドカップ(W杯)の3試合に先発した前田大然は今季もセルティックに残留。5日の開幕・ロス・カウンティ戦にスタメンで出ていた。
だが、ポジションは左サイド。トップではなかった。となると、FWとして得点や起点を作る仕事を研ぎ澄ますのはやや難しくなる。むしろW杯落選組の古橋亨梧の方がトップでコンスタントに出ている分、恵まれた環境にいると言っていいだろう。
一方の浅野拓磨(ボーフム)は今季もドイツ1部。ただ、ボーフムは毎年のように下位争いを強いられるクラブで、欧州舞台に参戦する皆無に近い。そこはマイナスポイントと見るしかない。
今夏初の海外挑戦に踏み切った町野修斗(キール)も5日のグロイター・フュルト戦で新天地で初ゴールをゲット。幸先のいいスタートを切っている。けれども、ドイツ2部ということで、どうしても評価が低くなりがちだ。それは同じドイツ2部に赴いた林大地(ニュルンベルク)にも言えること。日本代表の森保一監督が「主要リーグを中心にスカウティングしている」と語っている以上、直々にチェックされる回数が減ってしまうのはやむを得ないことだろう。