11月のホームゲームを国内組だけで戦うべき理由【組み合わせから見えてくるワールドカップ予選の戦い方】(2)の画像
国外でプレーする選手が大多数を占める日本代表にとって、移動は大きな問題だ 撮影:中地拓也

 2026年ワールドカップ出場を争うアジア2次予選の組分けが決まった。本大会の出場国変化に伴い、予選も大きく様変わりする。日本代表はいかに戦うべきなのか。サッカージャーナリスト・後藤健生が考察する。

■長距離移動問題をどう解決するか

 3次予選でのオマーン戦の敗戦は、ヨーロッパのシーズンが開幕した直後でコンディションがまだ上がり切っていない中で長距離移動した直後の木曜日の試合だったことが原因だった。

 その後も、移動直後の木曜日のホームゲームは日本にとって“鬼門”だった。

 また「強いモチベーションをもった対戦相手」というのは北朝鮮を意識した言葉だろう。歴史的に日本に対して対抗心を持つ北朝鮮代表が、日本代表に対しては他の試合とは違った「強いモチベーション」を持つのは当然予想されることだ。

 さて、「長距離移動の問題をどのように処理するのか」は、アジア大陸の東の端に位置する日本にとって、代表選手の多くがヨーロッパのクラブでプレーするという状況が変わらない限り付きまとう永遠の課題である。

 南米諸国やアフリカ諸国も代表選手の大多数がヨーロッパでプレーしているが、南米やアフリカの場合、移動は基本的に南北方向なので時差はそれほど大きくない。

 それに対して、日本やオーストラリアの代表選手は東西方向に長距離移動せざるをえず、8時間から10時間ほどの時差調整を強いられるのだ。

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