■疑惑のゴール
しかし「ショー」としてあまりに素晴らしかったためか、大会中、FIFAは適切な対策を取ることを怠った。その結果が、決勝戦のアルゼンチンの3点目の「無効疑惑」である。
アルゼンチン対フランスの対戦となった決勝戦、2-2で迎えた延長後半2分、アルゼンチンが流れるような攻撃をかけ、中央からMFエンソ・フェルナンデスが右に出したボールをFWラウタロ・マルティネスがシュート、これをフランスGKユーゴ・ロリスがセーブした。しかしボールは走り込んできたFWリオネル・メッシの目の前に落ちる。右足であったもののメッシがミスなどするわけはなく、無人のゴールに押し込んでアルゼンチンがリードを奪った。
だがこのとき、メッシがシュートする前、L・マルティネスがシュートした直後に、得点を確信したアルゼンチンの交代要員が何人もピッチに侵入してしまっていたのだ。