7月12日、天皇杯3回戦が各地で行われ、ヴィッセル神戸はジュビロ磐田と対戦した。ここで、ある再会があった。
その瞬間を撮影し、公開したのはヴィッセル神戸だ。公式ツイッターに、磐田のMF遠藤保仁と吉田孝行監督が手を握り合う写真を投稿した。遠藤は破顔といった表情で、吉田監督も照れ交じりの笑顔を見せている。そこから伝わるのは、2人の間に特別な時間が流れていることだ。
2人は、かつて共闘した仲だった。それは、横浜フリューゲルスに所属していたときのことだ。現在43歳の遠藤がプロ入りしたのは1998年のことで、鹿児島実業から入団した横浜フリューゲルスが最初の所属クラブだった。開幕戦でいきなりデビューを飾るなど、1年目にして16試合に出場して頭角を現した。
そしてこの年、吉田監督もこのフリューゲルスにいた。現在46歳の指揮官は1995年に横浜Fでプロ入り。この年はプロ4年目だった。
しかし、2人の共闘はわずか1年で終わる。というのも、まさかのチーム消滅という事態に遭い、吉田監督は合併先の横浜F・マリノスに所属することになったものの、遠藤は京都パープルサンガ(現:京都サンガF.C.)に移ることになったからだ。
遠藤は横浜フリューゲルスでプレー経験のある最後の現役選手であり、選手と指揮官という異なる立場ではあるが、久々の再会を果たしたのである。